Moanin’

タイトルの「Moanin’」はジャズの名曲です。
映画「坂道のアポロン」でストーリーの軸として使用されています。

「坂道のアポロン」は原作は同名の漫画とのことですが、僕は読んでません。
そもそも少女漫画(最近はそういう呼び方はしないのかな?)は全く読まないし、それらを映画化した作品を観ることもほとんどないし、アイドルが主演(すみません、知念も中川も小松菜奈も実力のある俳優さんです)の映画もあまり観ないのに、何がきっかけで「坂道のアポロン」を観たんだろう?

でも観てしまったのだからしょうがない。
僕のお気に入りの映画のひとつになってしまいました。
とにかく、文化祭での演奏シーンは何度観ても泣けます。

順を追って書くと、転校生のメガネ君(知念)はクラスの誰とも馴染もうとしませんが、変なことから茶髪の大男(中川)と出会い、後から彼が同じクラスと気付きます。

転校初日にクラス委員と名乗る自分より背の高い美少女(小松菜奈)から話しかけられ思わずハッとするメガネ君ですが、この地は初めてだろうから何でも聞いてと言われたのでレコードの置いてある店を聞くと、ならうちにくればと誘われさらにドキドキするも、実は彼女の家がレコード店なのでした。
そのレコード店で再び茶髪の大男と遭遇しストーリーは展開します。

友達もなく暮らす家でもよそ者扱いのメガネ君はピアノだけが友達ですが、そのピアノをお澄ましクラシックとドラマーの千太郎(茶髪の大男)から馬鹿にされ、見かけによらず負けず嫌いなメガネ君は、家に帰ってからレコード店で買ったばっかりのジャズのレコード1枚を自分の耳だけで楽譜に落としてゆきジャズピアノを修得していきます。
クラシックピアノの素養があるとしても、とてつもないことです。
この無謀さが「若さ」というものでしょう。

舞台は1960年代なのでまだ若者が髪を染める文化は無く、千太郎の茶髪は外国人の血が混じっているせいで、その時代の日本でそういった少年が周りからどう扱われるかは想像に難くありません。
メガネ君同様疎外感を持つ千太郎、二人はジャズを軸に次第に繋がっていきます。

その二人を見守る律子(クラス委員)を含めた3人の関係性が物語を立体的にしていきます。
薫(メガネ君)は律子に思いを寄せますが、薫を尊敬し好意を持つものの律子は幼馴染の千太郎を心に決めてる様子で、それなのに千太郎はそんなことに全く気付かず都会からきたお嬢さんに夢中になってしまう。
自分でも嫌になるくらい他人の心が見えてしまう薫は初めての親友に焦れてしまいます。

それぞれの思いが複雑になってゆく過程で、あるきっかけを元に薫と千太郎の関係がこじれてしまいます。

そのこじれた関係を一気に解消するのが、先に触れた文化祭での演奏シーンです。
もともと演奏は文化祭の企画には入っておらず、電源アクシデントをきっかけに予期せず二人のセッションへと発展していきます。
言葉ではなく音楽で心を通わせ絆を取り戻す、その二人を見守る律子が涙ぐむ様子に観てるこっちも一緒に涙してしまいます。

また別のシーンでは、米兵でいっぱいのクラブで彼らに絡まれ、彼らを演奏で黙らすのも痛快そのもの。

音楽の持つ力を見せてくれる映画でした。

それにしても知念君はずるい。
普通、映画における演奏シーンは、役者の顔と手の部分を別々に映すのに、鍵盤すれすれまで顔を近づけて速いパッセージを弾くなんて反則です。
それに荒事の苦手な役柄なのに、制服のシャツでは体操選手のような筋肉の盛り上がりは隠せません。(キャー!)

ちなみに、最後のキャーは知念君のファンを代弁しただけなのであしからず。

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